最新バーチャルリアリティー(VR)を使用した企業を紹介

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映画で有名なハリウッドがロサンゼルスにある為、映像技術のトレンドには敏感な南カリフォルニアでは近年、VRの可能性が注目されている。

そんな中、不動産業者・物件を探している顧客間の取引を効率的に行えるVRソフトウェアの開発を行っている、Transported VR(トランスポーティッドVR)を今日はご紹介しよう。

 

家の購入が簡単になるかも!?

アメリカ、特に南カリフォルニアで物件を探す際は必ずと言ってよいほど移動に車が必要だ。

そして購入する前には、多くの人が何十件と物件を見て回る。別荘探し、そして州外、国外から購入を考えている場合は何度も足を延ばし、一日に数件見て回りまた次週もどってくるなど、家購入までとても時間がかかるのが現状だ。

ウェブサイト上で写真を見て物件の雰囲気を知ることはできるが、ほとんどの人がそれでは満足いかず、高額投資する前にやはり実際の物件を見に行きたがる。

しかしこのVRのソフトを使うことで、不動産会社のオフィス又は顧客の家で一気に気になる物件を実際にその場にいるかのようにチェックできるのだ。360度見ることができ、物件の中を歩いてまわれる。顧客は何十件の物件へ実際に行って見てまわる代わりに、このVRだけで数件まで絞ることができてしまうのだ。

このプロセスで時間をかけなくてよくなる為、顧客は本当に気に入った物件に対して充分な時間を取り、実際に足を運ぶことができる。

売り手にとっては、顧客が物件を見に来る度に行っていた掃除などの準備・その場にいる必要もなくなる。顧客は勿論、不動産会社にとっても1つ1つの物件を案内して回る移動時間の短縮となる。

VRはまだまだ新しい技術である為、コストが少しかかる。VRのセット(コンピューター、ヘッドセット、コントローラー、2つのセンサーなど)で約6000ドルかかるそうだ。

しかし、不動産業者は通常一物件を売る度に約6%以上のコミッション(仲介料)を得る事が出来るようなので高額物件を扱う不動産会社からするとVRを取り入れることは大きな出費というよりは良い投資となるようだ。

遠方の顧客向けには持ち運び可能なVR(数百ドル)とSAMSUNG製の携帯電話があれば、1000ドル程の投資金額でVRを使用しての物件紹介ができる。これも高額物件を扱っている不動産会社からすると大きな出費ではない。

Transported VRのコンセプトは、創始者であるTyson Woeste(タイソン・ウォースト)がエンジニアリングそしてマーケティングバックグラウンドを持っていた事と、10年の不動産バックグラウンドを持つ共同創立者が参加し生まれたアイディアだそうだ。

現在のチーム構成は、タイソンと2名のエンジニア、2名のデザイナー、そして共同創立者がチームとなって今年末予定されているローンチに向けて最終調整を行っている。

今年11月頃には現在のところ10社程の不動産会社が、このTransported VRのソフトウェアが搭載されたVRを導入してマリブ、パシフィック・パリセーズ、ブレントウッド等、高級物件が並ぶエリアを紹介し始める予定である。

また、カリフォルニア外にビジネスを広げることは今年度中に計画しているが、来年2017年後半にはアメリカ国外でも広げることをビジネスプランとして掲げており、ぜひ日本でも将来使われるようになることを期待したい。

最後に創立者のタイソンから日本のスタートアップ企業・シリコンビーチで起業することに興味のある人へのアドバイスを聞いてみた。

「シリコンビーチには20代・30代の若い起業家が沢山おり、彼ら自身が思う色々な問題に対しての解決策を新しいビジネスアイディアにしようとしている人が多いと思う。だけれど、自分の兄弟や祖父母に、困っている事や、それに対して何があったらいいかなど聞いてみるのもいいかもしれない。そうする事により他の人が思いつかない新しい発想が生まれるかもしれないね!そして、このHIPSTARTERSサイト記事を読んで、沢山スタートアップのリサーチをして、ネットワークイベントやコンファレンスに行けるだけ行くことも大切だね!」

将来的にはVRがもっと普及し、お手頃な価格で購入出来る日が来るのも近いのではないだろうか。

高級物件を扱っている不動産業者だけに限らず、沢山の人がより簡単に物件探しができるようになるのも遠くないかもしれない。

Transported VRのローンチをHIPSTARTERSも楽しみにしている。

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